蛇口からの水漏れの直し方とは?ポタポタのよくある原因や応急処置の方法についてわかりやすく解説!

この記事の監修者

有限会社安田製作所 代表取締役
東都住設協同組合 代表理事
安田 篤司
保有資格
- 建設業関連 監理技術者
- 管工事全般 1級管工事施工管理技士
-
ガス関連
ガス消費機器設置工事監督者
ガス可とう管接続工事監督者
日本ガス協会内管工事士 -
水まわり関連
給水装置工事主任技術者
排水設備工事責任技術者 - 電気関連 第二種電気工事士
水道は基本的に毎日使うものであり、蛇口から出てくる水を使って食器洗いをしたり、手を洗ったりします。ある日ふと、「ポタポタと水が止まらない…」と気づいた経験を持つ方もいるのではないでしょうか。水が少しずつ漏れているだけでも、水道代が無駄になるうえ、放置すれば悪化する恐れもあります。
本記事では、蛇口からの水漏れによくある原因を中心に、自分でできる応急処置の方法や修理が必要なケースなどを解説します。

ポタポタと落ちる…蛇口からの水漏れの原因は?

蛇口からポタポタと落ちるような水漏れを始め、さまざまな水漏れの原因には以下のことが挙げられます。
- パッキンの劣化
- ナットなどのゆるみ
- 水栓の経年劣化
本項目では、蛇口からの水漏れに関する原因についてまとめました。
パッキンの劣化
蛇口からの水漏れで最も多い原因として、パッキンの劣化が挙げられます。パッキンは蛇口の内部に存在しており、主に水流を止める役割を担う部品です。パッキンはゴムなので、長年使い続けることでゴムの硬化が生じ、ひび割れにつながります。
ひび割れが起きると、隙間が生じやすくなるため、密閉性が低下してしまいます。すると、その部分から水漏れが起こりやすくなり、ポタポタと落ちるような水漏れにつながるのです。
ナットなどのゆるみ

蛇口の根本からの水漏れの場合には、接続部分のナットなどが緩んでいる可能性が考えられます。日々蛇口を使う中で、ナットのゆるみは起こりやすく、水がポタポタと漏れる原因になります。
またナットは建物の振動などでゆるむこともあり、気づかないうちにゆるんでいて、水漏れにつながることもあるので注意が必要です。
水栓の経年劣化
水道を長年使っていく中で、水栓が経年劣化を起こして水漏れにつながりやすくなります。水栓の寿命はだいたい10年程度が一般的で、10年前後で経年劣化が生じ始め、水漏れが生じやすくなるのです。
一方で、水栓の寿命が10年であることを知っている人は少なく、水漏れが生じてプロに依頼を行い、プロに言われて初めて知る方もいます。水栓の交換をしていない場合には、経年劣化の可能性も考えてみましょう。
蛇口からの水漏れを放置したらどうなる?

「ポタポタと落ちる程度であれば放置しても大丈夫ではないか」と考える方もいるのではないでしょうか。実は蛇口からの水漏れを放置するとさまざまな悪影響が出てきます。本項目では、蛇口からの水漏れを放置した場合に想定されることをまとめました。
水道代がかかる
蛇口からの水漏れを放置した場合には、普段以上に水道代がかかりやすくなります。例えば、2秒間に1滴ずつ水が漏れる場合、1分間に30滴、1時間にすれば1,800滴も垂れる計算です。その結果、1日にすると2リットルほどになります。
仮に1か月間放置し続けた場合、60リットルの水漏れにつながるため、水道代に換算するとおよそ120~150円程度余計にかかります。早急に対処していれば本来支払わなくていいものであり、放置していれば1秒間に1滴など、水漏れが悪化し、さらに水道代がかかることも出てくるでしょう。
カビの発生
蛇口の水漏れを放置することで、カビが発生しやすくなります。水漏れによって湿気が保たれやすくなり、カビが繁殖しやすい環境が整ってしまいます。
お風呂場であれば皮脂汚れ、洗面所であれば石鹸などのカスが残りやすく、カビにとっては貴重な栄養源となります。ポタポタと落ちる程度の水漏れであったとしても、カビが発生しやすくなるため、対処が必要です。
蛇口の劣化状況が悪化しやすい

蛇口からの水漏れを放置することで、パッキンなどの劣化を早めてしまい、より悪化しやすい状況を生み出す恐れがあります。ポタポタと落ちる程度であればさほど影響はなさそうに見えますが、水漏れによって一定の水圧がかかりやすく、より劣化が進んでしまうのです。
水漏れが悪化すれば、水道代がかかりやすくなるほか、プロへの修理依頼において一定以上の金額がかかることも考えられます。ゆえに、ポタポタと落ちる程度の水漏れであっても放置してはいけません。
蛇口からの水漏れの直し方・作業の流れは?

ポタポタと蛇口からの水漏れがあった場合には、早急に直す必要があります。まず作業を始める前に止水栓もしくは元栓を閉めます。作業中に水が出ない状態にしておかないと、作業をしている最中に大量の水が出てきて大変な事態を招きかねません。
その後、モンキーレンチやドライバーを活用して使って蛇口を分解し、パッキンやナットなどの確認を行います。パッキンやナットに何らかの劣化・破損があった際には交換するほか、ナットのゆるみが原因であればモンキーレンチを活用して締め直します。
交換などの作業が終わったら、閉めていた止水栓・水栓を開放し、水を流して確認します。それでも水漏れがある場合には早急にプロへ依頼を出して、修理をお願いしましょう。
蛇口からの水漏れを見つけた場合の応急処置の方法

蛇口からの水漏れを発見した際には、早急な応急処置が求められます。本項目では誰でも行える応急処置の方法をまとめました。
プロが到着するまで元栓・止水栓を閉めておく
水漏れの状況によっては、これ以上被害を出さないようにするため、元栓や止水栓を閉めて水を出さないようにすることが求められます。
元栓などを閉めてしまえば水そのものが供給されなくなり、閉めるまでに配水管に残されていた水が漏れることはあっても、それ以上は出てこなくなります。
水漏れの場所を拭いてからテープを巻き付ける

水漏れしている場所を見つけたら、布などを用いて水漏れの部分を拭き取り、その上でテープを巻き付けていきます。用いるテープは防水テープなどで、隙間をなくすように巻き付けていくことが大切です。
テープを巻き付けておくことで急場をしのぐことができます。時間を稼いでいる間にパッキンの交換などを行って、被害を最小限に食い止められます。
バケツやタオルなどで周囲への影響を最小限にする
何らかの理由で止水栓や元栓が閉められない場合には、バケツやタオルなどを活用して、周囲への影響を最小限にするよう心掛けることも欠かせません。
例えば、床を濡らさないように蛇口の真下などにバケツを置いておくことや、床にタオルや新聞を敷いて水を吸収することでできる限り被害を食い止めることもできます。
蛇口からの水漏れは自力で直せる?

蛇口からの水漏れをすぐにでもストップさせたい時に、自分で直そうとする方もいるはずです。果たして自力で直せるのか、その難易度についてまとめました。
複雑な蛇口だと難しい
昔ながらのシンプルな蛇口であれば、自力での対応も細心の注意を払えば可能と言えます。しかし、シングルレバー混合水栓など複雑な蛇口の場合には、一定の知識がないと応急処置もできない場合があります。
特にヘッドの部分がシャワーになっているタイプの水栓は一般の人が対応するには難しく、プロへの依頼がおすすめです。
シールテープの巻き方も重要
水漏れの修理を行う際、シールテープを巻き付ける作業が必要となります。その際の巻き方も大変重要です。巻き始める位置や巻く方向や回数も重要で、万が一間違った巻き方をしてしまうと、間違った巻き方のところから水漏れが生じます。
またたくさん巻くと、上手く接続できないケースもあり、一般の人が行うのは難しいと言えます。2次被害につながる可能性もあり、セルフで直すのはあまりおすすめできません。
蛇口からの水漏れを見つけたらプロに依頼を!

蛇口からの水漏れを見つけた際、自分で応急処置をしたとしても、根本的な解決にはならないケースが多くあります。例えば、パッキンやカートリッジの交換が必要な場合に、なんとか交換の作業をしようとしてもうまくいかないことも考えられます。他にも複数のところから水漏れがある、水漏れの量が増えたなどのケースにおいてセルフで直すのは厳しいでしょう。
急を要する場合にはプロに相談を行い、素早い依頼を出すことで安心して生活できるようになります。ポタポタと落ちる程度の水漏れであっても、いつか取り返しのつかない水漏れになってしまうこともあるのです。水漏れの修理では、専門の技術と工具が必要であり、プロであれば原因を的確に特定した上で確実に修理を行います。
プロに依頼する際には、費用相場としては1~3万円程度で、水漏れの不安を打ち消せることを考えると、決して高くない金額と言えます。無理に自分で直そうとすると、かえって状態を悪化させてしまうこともあるため、迷ったときは早めの依頼をおすすめします。
まとめ

蛇口からの水漏れは、日常生活でよくあるトラブルと言えます。パッキンの劣化やナットのゆるみなどが原因として多く、軽度なものであれば自分で直せる場合もあるでしょう。
ただし、放置すると水道代の増加やカビ・腐食などにつながる恐れもあるため、まずは応急処置を行い、状況に応じてプロに相談するのがベストです。水漏れに気づいたら、迅速な行動を心がけましょう。
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