水道やシャワーの水圧が弱い原因とは?対処法や水圧が弱くなった時に確認すべきことについてわかりやすく解説!

この記事の監修者

有限会社安田製作所 代表取締役
東都住設協同組合 代表理事
安田 篤司
保有資格
- 建設業関連 監理技術者
- 管工事全般 1級管工事施工管理技士
-
ガス関連
ガス消費機器設置工事監督者
ガス可とう管接続工事監督者
日本ガス協会内管工事士 -
水まわり関連
給水装置工事主任技術者
排水設備工事責任技術者 - 電気関連 第二種電気工事士
水道はさまざまな場面で利用し、生活をする上でなくてはならない存在であることは言うまでもありません。ある日、シャワーを使う際、「お湯の勢いが弱い…」と感じたことはないでしょうか。この場合、考えられるのは水圧が弱いことです。
本記事では水圧が弱い原因を中心に、弱い場合の対処法や弱い状態を放置し続けるデメリットなどをまとめました。他にも、自力で水圧の弱さを改善できるかどうかも解説しています。

水道やシャワーなどの水圧が弱い原因

水道やシャワーなどの水圧が弱い原因には大きく分けて4つのことが考えられます。
- 給水方法の問題
- シャワーヘッドの問題
- 止水栓の問題
- 漏水の可能性
本項目では、水圧が弱い原因について解説します。
給水方法の問題
1つ目は給水方法に関する問題です。水道水は浄水場などから水道管を通じて供給される仕組みになっており、大きく分けて2つの方式に分けられます。
- 直結給水方式
- 貯水槽方式(受水槽方式)
直結給水方式は、各住居の蛇口までダイレクトに給水される方式です。貯水槽は必要なく、配水管の圧力を利用できるのが特徴です。直結給水方式にはさらに種類があり、直圧直結給水方式と増圧直結給水方式が存在します。
直圧直結給水方式は配水管の圧力だけのタイプで、2階・3階と上がるにつれて水圧が落ちやすくなります。一方、増圧直結給水方式はポンプを活用して水圧を高める方式となっており、10階程度のマンションであれば十分に利用可能です。ただポンプで押し上げるといっても限度はあり、場所によっては水圧が弱まる可能性はあります。
貯水槽方式は、タンクに水をためる形で利用できる方法です。受水槽と呼ばれる場所に水をためてから、ポンプで屋上にある水槽まで汲み上げていき、重力を活用して給水を行うという仕組みです。
貯水槽方式であれば高層マンションでも利用できる一方、高層階ほど重力の影響を受けにくく、水圧の弱さにつながる場合があります。給水方式とお住まいの場所によって、水圧の弱さを感じることはあるでしょう。
シャワーヘッドの問題

シャワーを使う際に水圧が弱いと感じる原因として、お使いのシャワーヘッドが影響していることが考えられます。シャワーヘッドを長く使い続けることで、ヘッド内に汚れや水垢が詰まってしまうことがあります。
本来シャワーヘッドは5年程度を目安に交換する必要があるものの、実際には長年使い続けている方がほとんどです。結果として汚れがたまってシャワーの出が悪くなるだけでなく、衛生面でも悪影響を及ぼしやすくなるため、注意が必要です。
また、シャワー付風呂釜の場合、シャワーヘッドが水圧を考慮して設計されているため、純正品以外を使用すると水圧が弱くなるケースが多いため、こちらも注意が必要です。
止水栓の問題
何らかの理由で止水栓を締め過ぎた場合に、結果として水圧が弱まることが考えられます。例えば、蛇口の交換や修理を自分で行った際、止水栓を締めてから対処したものの、開放する際にどこまで開放すればいいかわからず、適当に開放した結果、水圧の弱さにつながっている可能性があります。
止水栓を開ければ解決する話であるものの、そのことをすっかり忘れていると原因にたどり着かず、予期せぬ出費につながる恐れがあります。
漏水の可能性

ある日突然、水圧が急に弱くなったと感じた場合、漏水の可能性が考えられます。何らかの理由で水道管にひびが入って漏れ出てしまうと、水圧が下がってしまい、水圧の弱さにつながります。
漏水が生じると、突如として水道料金が一気に高くなるほか、漏水をきっかけに建物に悪影響を及ぼすことも出てくるでしょう。シャワーヘッドや蛇口の交換などをしたにもかかわらず、水圧に変化がない場合は漏水を疑うことも必要です。
水圧が弱い状態を放置するデメリットとは?

水圧が弱い状況を放置しても、一見すると問題がなさそうに感じられるかもしれません。しかし、放置するとさまざまなデメリットが生じます。本項目では、水圧が弱い状態を放置するデメリットをまとめました。
日常生活が不便
水圧が弱いことで、お風呂でシャワーを浴びる際、水流が弱くなるために気持ちよさが感じられなかったり、しっかりと洗い流せなかったりするデメリットが出てきます。
また、食器洗いをしようにも水を多めに出して水流を確保しなくてはならず、さまざまな点から非効率な状況となるでしょう。何かにつけて不便さを感じやすくなるため、水圧の弱い状況を放置してもいいことは少ないです。
給湯器のトラブルにつながる

給湯器を使用している場合、水圧が弱い状態が続いていると、給湯器に何らかのトラブルが生じる可能性が出てきます。給湯器の水圧が弱いケースとして、給湯器の容量以上にお湯を使ってしまうケースが考えられ、お湯が少ないゆえに水圧が低くなることが想定できます。
水圧が弱い場合、給湯器に何らかの原因があるのに放置し続けることにつながるため、将来的にトラブルに発展する可能性もあるでしょう。
水漏れを見逃す
水圧が弱い原因には水道管などからの漏水が想定できます。また、配水管などの老朽化により、詰まりやすい状態になっている可能性も考えられるでしょう。
水圧が弱くなることは、水漏れのサインとして重要なポイントであるにもかかわらず、放置し続けることで大変なトラブルを招きかねません。特に集合住宅に住んでいる場合は階下への漏水被害の可能性も出てくるため、注意が必要です。
水圧が弱い場合の対処法

水圧が弱い場合には、前もって対処法を把握しておいた上で、実行に移すことが求められます。本項目では、水圧が弱い場合の対処法を解説します。
シャワーヘッドや蛇口の掃除・交換
水圧が弱いと感じた場合には、シャワーヘッドや蛇口の交換や掃除をしましょう。シャワーヘッドや蛇口のフィルター部分は汚れなどがたまっており、詰まりの原因になっている場合があります。
これらを掃除しておくだけでも水の通りが良くなり、水圧が改善される可能性が出てきます。特に長年掃除や交換をしていない場合には、早急にシャワーヘッドなどの交換もしくは掃除をしましょう。
元栓や止水栓の確認

水圧が低下している場合、元栓や止水栓が完全に開いていないことも考えられます。特に水道の工事や水道の点検で元栓などを締めていた場合、完全に開かないことで、水圧が低くなってしまうことがあります。
元栓・止水栓を改めて開くことで、水圧が復活する可能性もあるでしょう。プロに依頼をする前に確認するのがおすすめです。
別日・別時間帯で確認する
集合住宅の場合、特定の時間帯や曜日だけ水圧が弱くなるケースがあります。例えば、平日の朝は通勤通学前にシャワーを浴びる人が多く、その時間帯だけ水圧が弱くなることがあるでしょう。
例えば、昼間に水圧の確認を行い、異常がなければ時間帯の可能性が想定できます。どの時間帯であっても水圧が弱い場合には、シャワーヘッドや漏水などの可能性が出てくるため、すぐに管理会社へ連絡を入れることが求められます。
水圧が弱いと感じたときに確認すべきポイントとは?

水圧が弱いと感じた場合、お風呂場や洗面所、台所などすべての水回りで確認する必要があります。もしも家全体で水圧が弱い場合、止水栓の影響が十分に考えられます。
一方、シャワーの出だけが悪ければシャワーヘッドやホースの問題が想定でき、洗面所の蛇口だけ水圧が弱いと、蛇口に何らかの原因があると言えるでしょう。時間帯を変えて確認を行っていく中で、段々と水圧が弱くなる場面がはっきりしていきます。その上で、とるべき対策を立てていけば、水圧の改善につなげられるでしょう。
水圧が弱い場合は自力で直せる?

水圧が弱い場合、「原因によっては自力で直せるのではないか?」と考える方もいるはずです。本項目では一戸建ての場合・集合住宅の場合といった2つのケースにまとめて解説します。
一戸建ての場合
一戸建てで水圧が弱い場合、まずは元栓や止水栓がしっかり開いているかを確認した上で、シャワーヘッドや蛇口のフィルターの掃除、交換を行います。
一戸建てであっても2階・3階でも水道を活用する際、加圧ポンプを設置するケースがあります。この加圧ポンプが原因の可能性もあるため、説明書を読みながらリセットをすることも必要です。
集合住宅の場合
集合住宅で水圧が弱い場合、まずは管理人などに連絡して、自分の部屋だけの問題なのか、他の階でも同様の問題が起きているのか確認することをおすすめします。その後の対処は、状況によって大きく異なります。
仮に、自室だけの問題であれば、シャワーヘッドの掃除などをして対処していきましょう。他の部屋でも生じている場合には、管理会社が対応を行うため、管理会社の対処を見守ることになります。
水圧が弱いと感じたらプロや管理会社に相談を!

水圧が弱いと感じた場合、必ず原因があります。シャワーヘッドの交換や掃除などで改善できればいいものの、それだけでは改善できない場合、一般の人が完璧に対処するのは難しいでしょう。
原因を突き止めるためにも、集合住宅にお住まいの方は管理会社に、一戸建てにお住まいの方は専門のプロに相談しましょう。原因が判明したら、プロや管理会社に依頼して事態の打開を図っていくことになります。
まとめ
水圧が弱いことは、何かしらの問題を抱えている可能性があるため、注意が必要です。水圧が弱い状況を放置することはストレスの問題だけでなく、漏水の可能性もあるため、水圧が弱いと感じた時点で早急に対策を立てましょう。
水道関係のトラブルは基本的にプロに依頼するのが確実です。自分たちでできる対処法をまずは実践し、改善しなければすぐに相談しましょう。
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