洗濯機パンは必要?役割や掃除の手順、ない場合のメリット・デメリットや取り付けの費用について解説!

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洗濯機パン

この記事の監修者

有限会社安田製作所 代表取締役
東都住設協同組合 代表理事

安田 篤司

保有資格

  • 建設業関連 監理技術者
  • 管工事全般 1級管工事施工管理技士
  • ガス関連 ガス消費機器設置工事監督者
    ガス可とう管接続工事監督者
    日本ガス協会内管工事士
  • 水まわり関連 給水装置工事主任技術者
    排水設備工事責任技術者
  • 電気関連 第二種電気工事士

皆さんは洗濯機パンをご存じですか?洗濯機パンは洗濯機の下にあるトレイのような形をしたものです。洗濯機パンがあることで安心して洗濯機を回せる一方、洗濯機パンが本当に必要なのか、その存在を疑問に感じる人も少なくないようです。

本記事では洗濯機パンについての話題を中心に、洗濯機パンの役割やなかった場合のメリット・デメリットなどを解説していきます。

洗濯機パンとは?その役割と必要性

洗濯機パンは洗濯機の下に設置する浅いトレイのような設備です。洗濯中の水漏れや排水トラブルが発生した際に、床や建物への被害を最小限に抑える役割を持っています。

特にマンションや集合住宅では、水漏れ事故を防ぐために重要な設備として設置されているケースがほとんどです。本項目では、洗濯機パンの基本構造と役割について解説します。

洗濯機パンの基本構造

洗濯機パンは、別名防水パンとも呼ばれており、防水性を重視して設計されています。基本的に四角形がほとんどで、洗濯機を置くスペースとしての目印でもあります。内部には排水口があり、漏れた水を効率的に排水できる仕組みが組み込まれているのも特徴です。

洗濯機パンにはフラットタイプとかさ上げタイプがあり、四隅に高さがあることで洗濯機の下に排水パイプを通せるものや、枠を設けないことで掃除をしやすくさせたものもあります。このシンプルながら機能的なデザインにより、設置場所の床を保護しつつ、清掃や点検の利便性も高めています。

なぜ洗濯機パンが必要なのか

洗濯機パンがあることでの最大のメリットは、水漏れや排水トラブルが起きた際に建物への被害を防げることです。洗濯機の排水ホースが外れる、機械内部で水漏れが発生するなどのトラブルは予期せず起こるものです。こうしたトラブル時、漏れた水をパンが受け止めて排水口に流すことで、床材や建物構造へのダメージを防ぎます。

そのため、ほとんどの集合住宅では洗濯機パンが設置されており、むしろ洗濯機パンがない場合、「どこに洗濯機を設置したらいいかわからない」と不安になる方もいるぐらいです。それくらい洗濯機パンは一般に浸透している存在と言えます。

洗濯機パンがない場合のメリット・デメリット

洗濯機パンは集合住宅には必ずあると思っている方も少なくありませんが、決して設置が義務付けられたものではありません。洗濯機パンがなくても何ら問題はないのです。ここからは洗濯機パンがなかった場合のメリットやデメリットを解説します。

洗濯機パンがないメリット

洗濯機パンがないメリットは、自由に洗濯機の場所を調整できる点です。洗濯機パンがあると場所が限定されるため、排水ホースの配置を含めて、物理的な制限が出てしまいます。その点、洗濯機パンがなければ、物理的な制限が緩和される分、場所の調整がしやすくなります。

また、洗濯機パンを使わないことで洗濯機と床の部分にスペースができやすく、掃除がしやすいのも特徴です。洗濯機パンがあると掃除がしにくい面が出てくるため、洗濯機の真下まで掃除をしたい方にとっては、ない方がいいでしょう。

洗濯機パンがないデメリット

洗濯機パンがない最大のデメリットは、洗濯機や排水ホースから水漏れが生じた場合です。正しく設置されていれば水漏れが起きることはないものの、何らかのきっかけで起きることがあります。

万が一水漏れが生じた場合、床を伝って階下に水が漏れていった場合、天井から水がしたたり落ち、浸水させてしまうケースがあるのです。また洗濯機の真下に湿気がたまりやすく、床板にカビが生じる、もしくは腐る可能性も出てきます。洗濯機パンがあることで床板に直接カビなどの被害が出なくなります。

洗濯機パンの選び方

洗濯機パンには、用途や設置条件に応じてさまざまな種類があります。素材やサイズ、形状ごとの特徴を理解することで、自宅の洗濯機に最適なものを選ぶことができます。

洗濯機パンのサイズは、洗濯機の種類や設置スペースに応じて選ぶ必要があります。アパート・マンションで置かれている洗濯機パンは幅と奥行きがそれぞれ640ミリのものが一般的です。奥行きの640ミリは基本的に変わらず、幅が異なる洗濯機パンが他にあります。幅が740ミリ、800ミリが該当しますが、最もポピュラーなものが幅と奥行きがそれぞれ640ミリのものです。

形は四隅がかさ上げされ、かさ上げされた場所に洗濯機を乗っけるタイプ、もしくはフラットタイプです。安いのはフラットタイプ、掃除がしやすいのはかさ上げタイプです。

排水口の位置と取り付けのポイント

洗濯機パンの排水口の位置は、設置場所の排水管と一致する必要があります。もし一致しない場合、追加の配管工事が必要になる場合があります。また、パンの設置時には水平を保つことが重要です。

傾きがあると排水がうまく機能せず、水が溜まる原因になります。設置前には現場をよく確認し、専門家に相談するのもおすすめです。

洗濯機パンの設置方法

洗濯機パンの設置は、DIYとして行うことも可能である一方、プロに依頼をした方が確実に設置できるのも確かです。本項目では、DIYでの設置手順と、専門のプロに依頼する際のポイントについて説明します。

自分で設置する場合の手順

洗濯機パンを自分で設置する場合、まず設置場所の清掃と測定を行い、適切な位置にパンを配置します。その後、排水口を排水管と接続し、水平器を使って水平を確認します。

最後に洗濯機を慎重に設置し、排水テストを行うという流れです。DIYの場合は正確な作業が求められるため、取り扱い説明書をしっかりと確認しましょう。

プロに依頼するメリットと費用の目安

プロに設置を依頼する最大のメリットは、確実で迅速な作業です。特に排水管や床材に問題がある場合、専門知識を持つプロでなければ対応が難しい場合もあります。

費用はおおむね3万円程度が一般的ですが、設置状況に応じて変動します。止水栓の場所を変えなければいけないケースや排水に関するリフォームが必要なケースなどは数万円から10万円がかかる可能性があるでしょう。

水平に保たなければならないといったこともあるため、洗濯機パンの設置をプロに依頼するのがおすすめです。

洗濯機パンのメンテナンス方法

洗濯機パンは設置後も定期的なメンテナンスが必要です。汚れやカビの発生を防ぎ、排水機能を維持することで、長期間快適に使用できます。本項目では、洗濯機パンの掃除方法と排水トラブルの予防について解説します。

定期的な掃除で長持ちさせるコツ

洗濯機パンには、洗剤の残りやホコリが溜まりやすいため、定期的な清掃が重要です。洗濯機を動かさないで掃除をする場合、隙間でも使えるようなノズルを活用してゴミをとり、ハンディタイプのモップを活用して掃除を行います。

洗濯機を動かす際には蛇口を閉めた状態でコンセントも抜き、排水などを完全にした後で洗濯機を動かして、洗濯機パンにある汚れをすべて拭き取ります。排水パイプにクリーナーを入れて洗い流すなど、本格的に掃除を終えたら、最後に設置を行うという流れです。

排水トラブルを防ぐためのチェックポイント

排水トラブルを防ぐためには、排水口の詰まりを定期的に確認することが大切です。異物が入り込んでいる場合は、専用のクリーナーやブラシを使用して取り除きましょう。

また、排水の流れが悪いと感じた場合は、早めに点検を行うことが推奨されます。日々のチェックとメンテナンスが、長期的なトラブル回避につながります。

洗濯機パンに関するよくあるトラブルと対処法

洗濯機パンは、適切に設置・管理されていれば安心ですが、トラブルが発生することもあります。ここでは、よくある問題とその対処法について解説します。

排水口の詰まりを解消する方法

排水口の詰まりは、ホコリや洗剤カスが原因で起こることが多いです。解消するには、まず排水口の蓋を外して異物を取り除き、専用の排水クリーナーを使用して内部を洗浄します。

重度の詰まりには、業者に依頼することを検討しましょう。日常的な掃除を行うことで、詰まりを未然に防ぐことができます。

パンのひび割れや破損への対応策

洗濯機パンがひび割れたり破損した場合、水漏れのリスクが高まります。このような場合は速やかに交換を検討する必要があります。一時的な応急処置として、防水テープを使用してひび割れを塞ぐことも可能ですが、根本的な解決にはなりません。定期的に状態を確認し、劣化が進んでいる場合には早めに対応しましょう。

洗濯機パンの交換を検討するタイミング

洗濯機パンも他の設備と同様に、寿命や設置環境の変化に応じて交換が必要になります。

交換のタイミングとしては、ひび割れや変形、水漏れなどのトラブルがあるかどうかがポイントで、あった場合には早急に交換しなければなりません。

また、使用している洗濯機パンが古い規格の場合、新しい洗濯機に対応できないことがあります。このような場合には、交換を検討しましょう。目安としては、10〜15年が一般的な寿命とされています。

まとめ

洗濯機パンは集合住宅では基本的にどこでも設置されているものですが、一戸建てなどではない場合もあります。できれば設置した方が漏水や振動などさまざまなものに対応しやすくなるでしょう。

設置や交換の際にはプロに依頼を行うのがおすすめであるとともに、何らかのトラブルがあった際には早急に対策を立てるのがおすすめです。

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