電気温水器とは?寿命やお湯を沸かす仕組み、メリット・デメリット、エコキュートとの違いや価格を解説!

この記事の監修者

有限会社安田製作所 代表取締役
東都住設協同組合 代表理事
安田 篤司
保有資格
- 建設業関連 監理技術者
- 管工事全般 1級管工事施工管理技士
-
ガス関連
ガス消費機器設置工事監督者
ガス可とう管接続工事監督者
日本ガス協会内管工事士 -
水まわり関連
給水装置工事主任技術者
排水設備工事責任技術者 - 電気関連 第二種電気工事士
皆さんは電気温水器をご存じですか?電気温水器は文字通り電気を活用してお湯を沸かすための機器です。お湯を沸かす仕組みやエコキュートとの違いなど、電気温水器に関して気になっている方が多いのではないでしょうか。
本記事では電気温水器とは何かを中心に、電気温水器のメリット・デメリットや価格などを解説していきます。
電気温水器とは何か

そもそも電気温水器とはどういうものなのか、電気温水器について解説していきます。
電気温水器の概要
電気温水器は、電気を活用してお湯を沸かす機器を指します。電気温水器は電気給湯器とも呼ばれており、ガスでお湯を沸かすのはガス給湯器です。
電気給湯器はガスや灯油と異なり、燃焼させてお湯を沸かすわけではないため、お湯を沸かす際に二酸化炭素・一酸化炭素が発生しません。そのため、クリーンにお湯を沸かすことができるのがポイントです。
電気温水器でお湯を沸かす仕組み

電気温水器でお湯を沸かせられるのは、電熱ヒーターを発熱させ、その熱を利用できるからです。ヒーターの熱で暖められたお湯はタンクに貯められ、一定の温度で保たれます。そして、利用する際に放出する仕組みとなっています。
きわめて単純な仕組みであり、電気ポットでお湯を沸かすのと仕組み自体はほとんど変わりません。
電気温水器の寿命
電気温水器には寿命があり、おおよそ10〜15年ほどとされています。寿命が近づいてくるとお湯の温度にムラが出始めるほか、お湯の出が悪くなってしまう、異物が混ざり始めるといった不具合が生じ始めます。
これらの不具合が出た時点で寿命が近づいている可能性が高く、寿命が近づいた時点で電気温水器の買い替え・交換がおすすめです。
電気温水器のメリットとは

電気温水器を設置する場合にはいくつかのメリットが存在します。
- 設置しやすい
- 動かす際に音が小さい
- 緊急時でもお湯が出る
本項目では、上記の内容について解説します。
設置しやすい
電気温水器のメリットとして、設置しやすい点が挙げられます。電気温水器はそんなにスペースを必要とせず、電気温水器が置ける物理的なスペースさえあれば、設置が可能です。
後程ご紹介するエコキュートのように複数の機材を必要とする場合には、一定の広さがないと設置できません。その点、電気温水器は1つ分の場所さえあれば設置できるため、設置のハードルは低いのです。
動かす際に音が小さい

電気温水器を動かす際に、運転時の音が小さいのもメリットです。例えば、ガス給湯器の場合、点火の際に音が出るため、早朝に利用する際に睡眠の邪魔になってしまう可能性も想定できます。
その点、電気温水器は既に温まっているお湯を活用できるため、動作音をさせずに利用できるのが特徴です。早朝にお湯を使いたい時に周囲に迷惑を掛けずに利用できるので、便利です。
緊急時でもお湯が出る
停電を始め、災害が発生した際にもお湯や水が使えるのも魅力的な部分です。電気温水器には非常用取水栓があるため、電気温水器のタンクにある水やお湯を一時的に活用できます。
例えば、断水してしまった場合でも電気温水器のタンクにある水を利用できるため、急場をしのぐことが可能です。しかも、タンクは数百リットルもあるため、自宅に備蓄した方がいいとされる3日間の水を余裕で確保できます。緊急時にも頼りになるのが電気温水器です。
電気温水器のデメリットとは

電気温水器にはメリットがある一方、デメリットも存在します。
- コストがかかる
- お湯が切れる可能性がある
本項目では、電気温水器のデメリットをまとめました。
コストがかかる
電気温水器を使用する際には色々とコストがかかる点がデメリットになっています。電気を使ってお湯を沸かすため、たくさん使えばそれだけ電気代がかかります。最近では機能性が高い電気温水器が出ており、機能性が高ければ電気代につながるのです。
一方でセミオートタイプなどシンプルな機能性であれば、ある程度抑えることは可能です。設置費用に関してはさほどかからないため、賢く使っていれば気にならない部分と言えます。
お湯が切れる可能性がある
電気温水器を使っていると、お湯が切れる可能性があります。例えば、ヒーターでお湯を沸かしタンクに貯めて用いる場合には、一定量のお湯がある状態なので、多少使っている分にはお湯が切れる可能性はそこまで高くありません。
しかし、瞬間式と呼ばれる方法では、その都度お湯を沸かす形となるため、多くのお湯を用いる場合にお湯が切れる恐れがあります。瞬間式の電気温水器の場合にはお湯が切れる可能性に注意が必要です。
電気温水器とエコキュートの違いとは

電気温水器と似たようなものにエコキュートがあります。どちらも同じようなものとして扱われていますが、実は大きな違いがあります。本項目では電気温水器とエコキュートの違いについてまとめました。
お湯の沸かし方の違い
電気温水器とエコキュートの決定的な違いはお湯の沸かし方にあります。電気温水器の場合はヒーターの熱を利用してお湯を沸かす仕組みです。一方、エコキュートの場合は外気を活用して冷媒の圧縮で温度を上げていくような形です。ヒートポンプと呼ばれ、お湯のタンクとは別に用意されます。
そのため、タンクとヒーターをセットで置ける電気温水器とは違い、エコキュートはユニットが2つ必要なため、その分、場所を多めに使うのです。
コストの違い

電気温水器もエコキュートも電気を用います。しかし、エコキュートは外気も活用するため、少ない電気で温められるのが特徴です。消費電力が少ない分、エコキュートの方が経済的にお得になりやすいのです。
消費電力が少ないことは二酸化炭素削減にもつながりやすく、環境に優しいという面もエコキュートにはあります。
電気温水器の価格とは

電気温水器は本体の価格が安いもので10万円程度、高くても25万円ほどです。エコキュートは電気温水器の倍の値段がかかるとされ、高いものだと50万円ほどかかります。ただし、これらはあくまでも電気温水器もしくはエコキュート本体の値段です。
工事費は若干電気温水器の方が安く、10万円近くかかります。エコキュートは高いものだと20万円ほどかかる計算です。
電気温水器はトータルでだいたい20〜30万円程度、エコキュートは場合によって70万円程度かかってしまいます。一方、消費電力の違いから数年使用し続けることでエコキュートの方がお得になっていきます。
設置だけを見れば明らかに電気温水器ですが、長く使っていくと明らかにエコキュートの方がお得です。
電気温水器がある賃貸物件に住む際の注意点とは

賃貸物件の中には電気温水器を設置しているケースが目立ちます。賃貸物件に電気温水器がある場合には以下の点に注意が必要です。
- お湯の使い過ぎに注意
- 引越し日前日に電源を入れておく
ここからは上記の内容について解説します。
お湯の使い過ぎに注意
電気温水器を用いる場合、お湯の使い過ぎに注意が必要です。電気温水器の性質上、深夜にお湯を沸かして電気代が安い時間帯を活用します。そのため、確保できるお湯の量は一定量に限られてしまいます。
例えば、お風呂を沸かす際についついお湯を入れていたのを忘れていてあふれさせてしまう場合があります。他にも何度もお風呂に入る場合、多くの人がシャワーなどを利用した場合にタンクのお湯を使い切ってしまうことがあるのです。
1回使い切ってしまうと、深夜にならないとお湯は使えない、もしくは少しずつしかお湯が利用できません。そのため、お湯の使い過ぎには注意が必要です。
引越し日前日に電源を入れておく

賃貸物件に入居する場合には、入居する前日、引越し日前日に電気温水器の電源を入れておくようにしましょう。その理由も深夜にお湯を沸かさないといけないためです。もしも入居日にお風呂に入るとすれば、前日に沸かしておかないと当日はお湯を確保できないため、お風呂に入れません。
実際に電気温水器の電源を入れるには、管理会社への連絡が必要です。もしくは引越し日当日は近くの銭湯でお風呂に入る手もあります。いずれにしても、引越し日当日にお湯を使えない可能性があるため、前もって手を打っておくことが大切です。
まとめ
電気温水器は電気を使う分、ある程度エコですが、電力はそれなりに使います。エコキュートの方が設置にコストがかかるものの、ランニングコストは格段に安いため、長い目で見る際にはエコキュートの設置がおすすめです。
電気温水器は緊急時に強く、生活用水として利用ができるため、頼りになる存在です。さまざまな観点から電気温水器を設置しておくのがおすすめと言えます。
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