水道管が凍結・破裂した場合の対処方法とは?凍結しないための予防方法や対策方法について解説!
この記事の監修者
有限会社安田製作所 代表取締役
東都住設協同組合 代表理事
安田 篤司
保有資格
- 建設業関連 監理技術者
- 管工事全般 1級管工事施工管理技士
-
ガス関連
ガス消費機器設置工事監督者
ガス可とう管接続工事監督者
日本ガス協会内管工事士 -
水まわり関連
給水装置工事主任技術者
排水設備工事責任技術者 - 電気関連 第二種電気工事士
寒冷地はもちろん、真冬の都心部において氷点下の気温になることがあります。その際に水道管が凍結、最悪の場合は破裂することも考えられます。凍結や破裂を回避するためには事前に対策を立てることが重要です。
本記事では水道管の凍結対策を中心に、対策を立てる理由・対策を立てない場合に想定されることなどをまとめました。
水道管の凍結対策をしないとどうなる?
そもそも水道管の凍結対策をしないとどのようなことになるのか、以下のことが想定されます。
- すぐに水道が使えない
- 凍結して不具合が生じた場合待たされる可能性も
- 破裂させると自己負担が生じるケースも
本項目では、上記の内容について解説します。
すぐに水道が使えない
万が一水道管が凍結した場合、すぐに水道が使えないのが大きな問題です。水道を使って料理や洗濯をすることもできないほか、お風呂に入ることもできず、トイレも流せない事態となります。
ある種断水と同じような状態に陥るため、凍結は避けなければなりません。水道の凍結に伴い、生活に相当な不便さが生じるため、注意が必要です。
凍結して不具合が生じた場合待たされる可能性も
水道の凍結は気温によって生じやすいため、局所的に起こるものとは考えにくく、凍結が起きる状況は地域で一斉に生じてもおかしくありません。そのため、水道の凍結被害が各世帯で発生することも十分に考えられます。
すると、それぞれの家庭で凍結からの復旧を余儀なくされるため、場合によっては相当な時間を待たされるでしょう。場合によっては修理まで数週間かかるケースもあるため、その間ずっと不便な生活を過ごさなくてはなりません。
破裂させると自己負担が生じるケースも
万が一水道管を破裂させた場合、水道管の復旧だけでなく、さまざまな自己負担が生じます。まず水道管の破裂で漏水が生じ、周囲の家庭に影響を及ぼすケースがあります。その際、下の階で天井から雨漏りするなど、何らかの被害が生じた場合には損害賠償請求をされる恐れがあるでしょう。
他にも原状回復にかかる費用などを考えると、水道管を凍結させることは取り返しのつかない事態を招きかねません。
水道管の凍結対策をする理由
水道管の凍結を防ぐためには各種対策を行う必要がありますが、なぜ凍結対策が必要なのか、その理由を以下にまとめました。
- 使えない状態を回避する
- 周囲に迷惑をかけない
- 莫大な水道代を防ぐ
ここからはそれぞれの理由について解説します。
使えない状態を回避する
水道管凍結を防ぐ対策を行う理由として、使えない状態を回避することが挙げられます。水道管が凍結してしまうと炊事洗濯などができなくなり、トイレに行くことすらままならない状態となるでしょう。
ちょっとした対策をするだけでこれらの事態を防げます。1度使えなくなると、場合によっては数週間修理を待たざるを得なくなるため、ちょっとした手間が生活を守ることを意味します。
周囲に迷惑をかけない
万が一水道管凍結に伴う破裂を引き起こせば、周囲に迷惑をかけることは明らかです。特にアパート・マンションにお住まいの方は水道管破裂によって下の階に迷惑をかけると、その後の生活がしにくくなるでしょう。
水道管の凍結は対策を立てることで避けられる事象であるからこそ、周囲に迷惑をかけない対策が求められます。
莫大な水道代を防ぐ
仮に水道管の凍結によって破裂させてしまった場合、莫大な水道代がかかることが想定されます。基本的に水道管の破裂によって生じた水道代は、破裂させてしまった人が支払わないといけません。
水道管が地中に埋まるなど対策の立てようがなかった場合をはじめ、過失が少ない場合には減免の制度もあります。しかし、対策を立てれば防げたケースにおいて減免が適用されるかは微妙です。だからこそ、凍結対策は必要なのです。
水道管の凍結・破裂した場合の対策
もしも水道管が凍結した場合、そして、破裂もさせてしまった場合にはどのような対策があるのかは必ず知っておきたいところです。ここからは凍結・破裂時の対策を解説します。
水道管が凍結した場合
水道管が凍結した場合は、目に見える水道管にぬるま湯をかけていき、温めていくことが必要です。ポイントは「ぬるま湯をかけること」で、万が一熱湯をかけてしまうと水道管の破裂を誘発させる恐れがあります。
じっくりと凍結した部分を溶かしていきつつ、温めている最中に水道を少しひねって、水が出るかどうかを確認します。お湯がない場合にはドライヤーなどで温めていく手も活用できます。いずれにしても急速に温めようとしないことがコツです。
水道管が破裂した場合
万が一水道管を破裂させた場合は大至急水道の元栓を閉めましょう。水道の元栓を閉めれば、破裂した個所から水が出てくる状態を防げます。基本的に元栓は、アパートマンションであればメーターボックスの中にあります。
元栓を閉めたら破裂場所をタオルなどで巻いて抑えつつ、水道局や水道業者に連絡して応急処置をしてもらいましょう。
水道管を凍結させない予防法・対策法
水道管の凍結もしくは破裂が起きれば、相当な不便さが生じて日々の生活を大きく揺るがすこととなります。それを防ぐための予防法・対策法が存在します。
- 水道管の保温を行う
- 水道管の水抜きを行う
- 少しだけ水を流し続ける
ここからは上記の内容について解説します。
水道管の保温を行う
前もって行える対策に水道管の保温があります。本格的な冬が到来する前に、外気にさらされている水道管の保温を行っていく形です。ホームセンターでは凍結防止用のヒーターが売られているほか、布などを巻き付けてビニールテープを巻くことも対策としてできます。
発泡スチロールなどを活用して外気に触れないようにするという手もおすすめです。これらの対策を立てることで水道管の凍結を防ぎ、温度を一定以下に下げないようにすることが可能です。
水道管の水抜きを行う
本格的な冬を迎えた際に行っておきたいのが水道管の水抜きです。水抜き装置を作動させてから蛇口を開けて水が抜けるのを待ち、水が蛇口から出てこない状態になったら蛇口を閉めます。
水道管から水を抜いてしまえば、たとえ氷点下が続いても凍結のしようがありません。水抜きが一番確実な対策と言えるでしょう。
少しだけ水を流し続ける
水抜きをすることは相当面倒であり、日々続けるのは大変です。簡易的な対策として行えるのが、少しだけ水を流し続けることです。チョロチョロと流し続けることで、凍結を防げます。
水道代はかかってしまいますが、凍結・破裂時の代償を考えると必要最低限のコストと言えます。このコストを回避するには水抜きがおすすめです。
水道管の凍結対策は個人でもできる?
水道管の凍結対策は基本的に個人で行えるものばかりなので、対策を怠らなければ、少なくとも水道管の凍結や破裂は起こらないと言えます。裏を返せば、水道管の凍結・破裂は対策を怠ってしまう、もしくはうっかり忘れてしまうことで起こり得ると言えるでしょう。
しかも、チョロチョロと水を流し続けるのに1晩で数十円程度しかかからないほか、水抜き自体も何時間かかるようなものではありません。いわばちょっとした手間をかけるだけで、対策は立てられるのです。
最近の設備に水抜き装置を備えたものがあり、これを操作すればより簡単に水抜きが行えます。家族がいる場合には全員が凍結対策を理解し、冬場の必須の行動として覚えておくのがいいでしょう。
水道管の凍結対策をする目安
水道管の凍結対策は一定の条件を満たした場合に行うのがおすすめです。基本的に水は気温が0度を下回り、マイナスとなれば凍ります。ですので、夜の気温が氷点下になりそうな場合には水抜きなどを行うのが確実です。
一方、日本気象協会では「水道凍結指数」というものを用意しています。水道凍結指数は水道が凍結する可能性を数値で示したもので、0~100で評価されます。凍結の可能性が高まるのは80より上の数値が出た場合です。お住まいの地域で水道凍結指数が80を上回った場合には水抜きを行うことをおすすめします。
「毎日のように対策をするのは面倒…」という方でも、水道凍結指数などを活用していくことで、効率よく対策を立てられます。できれば水道管の凍結対策を冬場の日課にして習慣化する方がいいでしょう。
まとめ
水道管を凍結・破裂させてしまうと、生活が一気に不便となります。炊事洗濯ができなくなり、お風呂にも入れず用も足せないとなるのはあまりにもきついでしょう。周囲に迷惑をかけ損害賠償請求を起こされるほか、取り返しのつかない事態も想定できます。そのため、冬場を迎えたら水抜きを行うなどの対策が必要です。
万が一水道管を破裂させた場合には大至急専門家に依頼を出して、1日も早く修理を行うのがおすすめです。
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