ガス乾燥機のメリットやデメリットとは?洗濯乾燥機の種類や電気式衣類乾燥機との違いについても解説!
この記事の監修者
有限会社安田製作所 代表取締役
東都住設協同組合 代表理事
安田 篤司
保有資格
- 建設業関連 監理技術者
- 管工事全般 1級管工事施工管理技士
-
ガス関連
ガス消費機器設置工事監督者
ガス可とう管接続工事監督者
日本ガス協会内管工事士 -
水まわり関連
給水装置工事主任技術者
排水設備工事責任技術者 - 電気関連 第二種電気工事士
雨の日は外に洗濯物を干せないので、コインランドリーを使う方も多いのではないでしょうか。そんな時におすすめなのがガス乾燥機です。ガス乾燥機があることで、自宅でしっかりと洗濯物を乾かせるので、家事に時間を割きたくない方にもぴったりです。
本記事では、ガス乾燥機のメリット・デメリットのほか、洗濯乾燥機の種類などを解説していきます。
ガス乾燥機の特徴
ガス乾燥機は、ガスを熱源とし、衣類を素早く乾燥させるのが特徴です。ガスを燃やして熱風を発生させることで効率よく乾燥させることが可能です。本項目では、まずガス乾燥機の特徴について解説します。
ガス乾燥機の基本的な仕組み
ガス乾燥機は、ガスの燃焼を利用して発生させた熱風をドラム内に送り込み、短時間で乾燥させるのが特徴です。ガス乾燥機には湿気を外に出す排湿ホースなどがあり、効率よく湿気を外に出すため、湿気がこもらずに乾燥が行えます。
ガス乾燥機が速乾性に優れているのは、ガスが瞬時に高温を生み出すためです。高温の熱風が衣類の水分を素早く蒸発させることで、短時間での乾燥を実現します。ガスの熱量が安定しているので、多くの洗濯物があったとしても、ムラなく乾かせる点も特徴的です。
高温でも衣類に優しい
ガス乾燥機は、高温でありながら衣類への負担を軽減する設計がされています。これはドラム内で熱風が均一に循環するように作られているためで、満遍なく熱風が行き渡るような形になっているのが特徴です。
特定の箇所だけが熱にさらされることがないので、縮みやダメージを最小限に抑えられます。さらに、乾燥後の仕上がりはふんわりとしており、タオルや毛布などの柔らかさが際立ちます。
ガス乾燥機のメリット
ガス乾燥機の最大の魅力は、短時間で乾燥が完了する速乾性です。また衣類への負担が少ないため、仕上がりが柔らかく、光熱費の節約も期待できます。本項目では主なメリットをまとめました。
ガス乾燥機で乾燥までの時短が行える
ガス乾燥機は、電気式乾燥機と比較しても乾燥時間が約半分で済むのが特徴です。電気式の場合、乾燥までにとにかく時間がかかり、電気代がかかりやすいのがネックです。しかし、ガスの場合は瞬時に乾かしてくれるので、短い時間で乾燥まで行えるのが魅力です。
洗濯・乾燥まで時短が可能なので、共働き世帯をはじめ、家事にできるだけ時間をかけたくない方にもおすすめです。
光熱費の節約効果
ガス乾燥機は、短時間で乾燥が完了するため、電気式乾燥機よりもエネルギー消費が少ないケースがあります。特にガス料金が電気料金よりも安い地域では、光熱費を大幅に抑えることができます。長期的に見ると、経済的なメリットが大きい選択肢といえるでしょう。
乾燥機にはさまざまな種類がありますが、基本的にガス乾燥機よりも倍以上の時間がかかり、ガス乾燥機の方がランニングコストが安いケースが目立ちます。要するにガス乾燥機意外だと時間が倍以上かかり、ランニングコストもよりかかるものが多いのです。時短効果で得られるコスパを考えれば、ガス乾燥機の方が断然上と言えます。
梅雨の時期も安心
ガス乾燥機のいいところは、梅雨の時期でも安心して利用できる点です。梅雨の時期になると部屋干しにならざるを得ず、生乾き状態となり、臭いを発するケースがあります。生乾き臭は1度生じると、高温で乾燥させない限り、なくならないようになっています。
本来であればコインランドリーで本格的に乾かす必要がありますが、ガス乾燥機があればわざわざコインランドリーに行かずとも乾燥が可能です。
ガス乾燥機のデメリット
ガス乾燥機には多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。初期費用の高さや設置条件の制約、ガス代を巡る地域差などが挙げられます。本項目ではガス乾燥機のデメリットについて解説します。
初期費用が高い
ガス乾燥機の購入費用は、電気式乾燥機に比べると高額になりやすいです。電気乾燥機がおおむね5万円前後なのに対し、ガス乾燥機は10万円前後します。また電気はどの家でも使えますが、ガスは場所によって通っていないところもあります。
加えて、ガスの配管工事や排湿のための工事が必要な場合もあります。ガス乾燥機の購入費用とは別に追加費用がかかることもあるのです。これらの初期投資を回収するには、長期間の使用を前提とする必要があり、導入前にコスト計算をしっかり行うことが重要です。
設置場所に制約がある
ガス乾燥機は、ガス配管や排湿用のホースなどが必要になるため、設置場所に制約が出てきてしまいます。特にマンションなどでガス管が通っていない場合、そもそもガス乾燥機そのものの導入が難しいことがあります。
例えば、オール電化住宅においてガス乾燥機を導入するのは困難が伴うでしょう。最初からガスが通っているところで、しかも、設置がしやすい場所かどうかが問われます。
ガスの種類による値段の違い
同じガスでもプロパンガスと都市ガスでは値段に違いがあります。都市ガスの方が安く、プロパンガスと比較すると、2倍近く料金差があるため、ガス乾燥機を同じように使った場合、都市ガスの方がコスパよく利用できます。
またプロパンガスでも、契約する会社によって値段が大きく異なるため、プロパンガス会社間の値段の違いもチェックしなければなりません。ガス乾燥機のコスパの良さが契約するガス会社次第で損なわれることがあるのです。
ガス乾燥機の選び方
ガス乾燥機を選ぶ際には、家族構成や洗濯物の量、設置環境に合わせた適切なモデルを選ぶことが重要です。また、価格や機能のバランスを考慮し、口コミや専門家の意見を参考にするのも有効な方法です。
家庭に適した容量を選ぶポイント
ガス乾燥機の容量は、家庭の洗濯物の量に応じて決めるのが確実です。一人暮らしであればさほど容量は必要なく、大人数の家庭であれば大容量が適しています。容量が合わないと、乾燥に時間がかかったり、効率が悪くなったりするため、適切な容量の選択が重要です。
一方、ガス乾燥機には、さまざまな機能が搭載されていますが、全てを活用するとは限りません。自分にとって必要な機能を絞り込み、過剰なスペックに費用をかけない選び方が大切です。
口コミやレビューを参考にする際の注意点
インターネット上の口コミやレビューは、製品選びの参考になります。ただし、特定の環境や使用状況に基づく感想が多いため、必ずしも自分に適しているとは限りません。信頼性の高いレビューを見極め、複数の情報源を参考にすることが大切です。
ついつい値段の安さだけで決めがちですが、口コミなどを加味して決めることで、評判がよくて、しかもリーズナブルなものを選べるようになるでしょう。
ガス乾燥機以外の洗濯乾燥機の種類
洗濯乾燥機には、ガス乾燥機以外にもさまざまな種類があります。ヒートポンプ式や電気式乾燥機、コンパクト型乾燥機など、それぞれに特徴があり、家庭のニーズに合わせて選ぶことが重要です。
ヒートポンプ式とヒーター式
ヒートポンプ式乾燥機は、空気を除湿して乾いた風で乾かしていくのが特徴です。省エネ性能が高く、電気料金を抑えることができるのが魅力ですが、初期費用が高い点がデメリットとして挙げられます。
ヒーター式乾燥機は、洗濯乾燥機でポピュラーなタイプで、ヒーターの熱を利用して乾かします。ポピュラーな分、初期費用はそこまでかからないものの、乾燥までに時間がかかるほか、温度が上がりやすく、洋服などが傷みやすくなる可能性があります。
コンパクト型乾燥機
ヒートポンプ式やヒーター式は洗濯乾燥機の一種ですが、コンパクト型乾燥機は、乾燥機に特化したものです。コンパクトの名の通り、少量の洗濯物や一人暮らしの家庭に適しています。
設置スペースが限られている場合にも便利ですが、大量の洗濯物には不向きです。省スペースかつ簡単に使える点が魅力で、持ち運びできる乾燥機があるため、好きな場所で利用できるほか、小型でもしっかりと乾きます。
ガス乾燥機と電気乾燥機の違い
衣類乾燥機はガス式と電気式の2種類があります。それぞれに特徴があり、利用環境や目的に応じた選択が重要です。乾燥効率、ランニングコスト、衣類への影響、環境負荷といった観点から違いを比較することで、自分に合った乾燥機を選ぶ参考になります。
ガス乾燥機は高温のガス熱を使うため、乾燥スピードが速く、大量の衣類を一度に乾かすのに適しています。一方、電気式乾燥機は、電熱による穏やかな乾燥が特徴で、少量の洗濯物には十分な性能を発揮します。
ランニングコストに関しては、使用頻度や地域の料金体系に左右されますが、一般的にガス乾燥機の方が電気式よりも経済的とされています。どちらにも一長一短がありますが、ガスが通っているところであれば、ガス乾燥機を設置した方が総合的に見てプラスが多いと言えるでしょう。
ガスが通っていない場合にガス乾燥機は利用できる?
ガス乾燥機はガスの供給が必須ですが、ガスが通っていない家庭でも利用する方法があります。大前提となるのがプロパンガスの導入で、これなしにはガス乾燥機は利用できません。導入するにはガス会社への相談が必要で、設置費用やボンベの購入費用が発生します。
施工費用はプロパンガスの設置やダクトの設置工事などで変化し、おおむね20~30万円台で設置が行えます。ただあくまでも設置のみで、プロパンガスを毎月利用し続けるのにランニングコストがかかります。
まとめ
ガス乾燥機は仕上がりが早く、言ってしまえばコインランドリーのような乾燥具合となるので、わざわざ雨の日にコインランドリーに足を運ぶ必要がありません。一方で、晴れの日は天日干しを行うことで、ガス乾燥機を使う機会を抑えて費用を切り詰める手もあります。
費用面のことを考えて効果的に活用していき、負担のない形でガス乾燥機を使って、生活をより豊かに、できるだけ楽に過ごせるようにしましょう。
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